食パンはちょっと高い方が、美味しい。

私の最近の食生活は、納豆ご飯と冷凍うどんとトーストのループ。そりゃたまには包丁を持つことはあるけど、1人で食べるご飯に食べる以上の時間をかけて調理するのがもったいないと思ってしまうようになった。胃が満たされてその日1日お仕事が頑張れれば、それだけで意義がある。料理をするのは食欲以外の目的があるときだけ。将来開くカフェのメニューを考えるだとか、誰かに美味しいものを食べさせたいだとか、もらった食材が腐りそうだとか、健康状態が危いだとか、そういうとき。端から見れば女子力、なんていう言葉からはかけ離れた思考ですね。でも自分的にはすごく合理的な考えだと思っています。

先日いつものように近所のスーパーに買い物に行きました。そういえば、お米が昨日で底を尽きてしまったんだった。でも給料日前だし、今10kgのお米を買うには気がひける。じゃあ今日は食パンを買ってお給料日までトーストでしのごう。そう思って、食パン売り場へ。ループ食材に関しては1番安いものを買うようにしているのですが、この日、いつも買っている70円もしないやっすい食パンが売り切れ。「まじかあ…」と思ったけど、その日は仕方なく120円くらいの5枚入りの食パンを買って帰りました。

次の日の朝、トーストを食べてびっくりしたんです。美味しくて。柔らかくて。たった50円の差でこんなに質が違うのかと思った。バカ舌な方だけど、それでもしっかりわかるほどの違いに朝から静かに騒然としました。

ただそれだけの話なんだけど、こういう感覚って大切にしたいなと思うんです。当たり前のローテーションの中で当たり前になっていたことも、ひょんなことでそうじゃなかったと気づくこと。50円高い食パンがこんなに美味しいなら、400円するあの食パンはどんな味がするのだろう!もしかしたら納豆も全然味が違うかもしれない!そういう興味につながる気づきによって、ちょっと思考がリッチになれた気がしてわくわくするのは私だけでしょうか。本当はこの食パンのことも感情豊かに誰かに話したかったけど冷めた顔をされそうでまだ誰にも話していません。こんな話を面白がって聞いてくれる人とは、きっと仲良くなれると思います。そんなお友達がほしい。

でも今回わかったのは、いつも食べてるパンより50円高いパンが美味しかったということ。決して、高いパンは美味しい、という風に勘違いしちゃいけないのです。だってまだそれ以上に高いパンは食べていないから。いつか有名ベーカリーのお高いパンを1斤、お買い上げしてみたい。